乳腺外来について

乳腺外科では、乳房に関するさまざまな症状(しこり、痛み、分泌など)に対して診断を行い、治療方法をお示ししております。乳房に関して少しでも気になる症状があるような場合は、是非乳腺外科をご受診ください。
当院では女性医師・女性技師による体制を整えております。安心して受診いただけます。
- 乳房に「しこり」を触れる。
- 腕を挙げたとき、乳房に「えくぼ」「ひきつれ」がある。
- 乳首からの分泌(レンガ色)がある。
- 乳首にびらんや、ただれを認める。
- 乳房全体が赤く腫れていたり、乳房に潰瘍ができて治らない。
- わきの下のしこり(硬いリンパ節)を触れる。
上記症状が当てはまるからといって、必ず乳がんというわけではありません。自分で触っただけでは、良性か悪性かがわからないことがほとんどです。今までなかった乳房の症状が出てきたら、1人で悩まず、まずは乳腺外科にて専門医にご相談ください。
乳がん検診
乳がん検診の方法には、視・触診、超音波検査、マンモグラフィ検診などがあります。それぞれについてご説明いたします。
視・触診
乳房全体を目で見て、あるいは手で触れることによって乳房の形、皮膚、乳頭などに異常が無いか、またしこりなどが出来ていないかを確認します。
専門医なら、しこりの有無やその状態を触診することによって、「乳がんかどうか」がある程度わかります。 自分では見つけられないような小さなしこりが発見されることもありますので、30歳を過ぎたら、年に1回、専門医による定期的な検診(視・触診)をお受けになるよう、お勧めいたします。
超音波検査
診察台の上に仰向けになり、乳房に超音波をあてて、乳房内部からの反射波(エコー)を画像化し、乳腺の状態を調べる検査です。痛みは無く、体への負担はほとんどありません。数ミリの小さなしこりを見つけたり、しこりの性状が詳しくわかる検査で、妊娠中の検査も可能です。
ただし細かい石灰化(カルシウムの沈着)や性状、および範囲は確認出来ません。石灰化の良・悪性の判別に関しては、マンモグラフィの方が優れています。

マンモグラフィ検診

マンモグラフィは乳がんの早期発見のために、乳房をX線で撮影する乳がん検診機器で、乳房X線撮影装置と呼ばれることもあります。30代以降になると、18人に1人の女性が罹患するという統計もありますので、30代以上の女性にはマンモグラフィも併用した乳がん検診を受けていただくのが望ましいところです。他の多くのがんと同じく、早期発見・治療すれば、乳がんも治るがんと言えるからです。
マンモグラフィ検査(乳がん検診)について
乳房を圧迫して、薄く平らにして撮影するので、多少の痛みをともなう場合があります(個人差があります)。しかし、マンモグラフィ検査中はずっと長い間圧迫しているわけではなく、せいぜい数秒から10秒くらいです。
また、マンモグラフィ検査を併せて行った乳がん検診は、視・触診や超音波検査のみの検診に比べ、概ね2~3倍の確率で乳がんの発見が可能になるとするデータもありますので、ぜひマンモグラフィ検査も受けていただきたいと考えます。
なお、月経前は乳房が張って若干痛みを感じやすい方もおられるので、受診の際、気になる方は医師までご相談ください。
マンモグラフィによる乳がん検診でわかる病気
乳房をはさみながら圧迫して、上下・左右方向から撮影します。 触ってもわからないような早期の小さな乳がんを、白い影やひじょうに細かい石灰化像として見つけることが出来ます。また、良性腫瘍や、悪性とも良性ともつかないタイプも見つけることが可能です。
マンモグラフィ検診に当たっての注意事項
以下の項目に当てはまる方は、事前にお申し出ください。
- しこりを触れたり、違和感のある場所がある
- 妊娠中、授乳中の方
- ペースメーカーなどを利用している方
- 豊胸手術をしている方